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運転免許証

「運転免許証だけが最後の砦」というのが、法律婚をして通称使用している人たちの密かな合言葉です。

免許証は、住所変更で住民票を添付する必要がない限り、本来の姓のままで更新ができます。自分の本来の姓を証明できるものが、保険証、年金手帳、パスポートと順次奪われていく中、唯一の公的証明となります。

1993年の結婚の際、私はできる限り旧姓使用を貫徹すると決めていましたので、結婚による転居の際も当然、無用な改姓手続きなどしませんでした。翌年の更新の際は、素知らぬ顔でそのまま更新し、次の年の転居は公共料金のハガキか何かでクリアしました。

まだインターネットが普及していない頃です。これはすごい発見だと興奮し、不本意な結婚改姓を控えた友人に、個人的にできる限り伝えていきました。早々に変えてしまった人は、「もう戻せない」と、例外なく後悔していました。

しかしこれは、厳密に言うと道路交通法に違反し、刑事罰の対象です。以下は、警察庁のホームページからの抜粋です。「氏名や住所等免許証の記載事項に変更が生じた場合には、速やかに住所地公安委員会に届け出て、変更に係る事項の記載を受けなければなりません(道路交通法第94条第1項)。届出等を行わなかった場合には、2万円以下の罰金又は科料に処せられることがあります(道路交通法第121条第1項第9号)」

本当はこのような法律違反を実行している仲間が大勢いること、自分もかつてはその一人だったことを、ブログに書きたくありません。また、誰も好き好んで違反などしたいわけではありません。他に自らの本来の姓を証明する方法がないために、しかたなくそのような便法を用いているのです。

国会での立法がなかなか進まず、双方が生まれ持った姓での法律婚ができない以上、我々は今後も裏技を編み出していく以外ありません。