2002年度 反撃
息子は、小規模校の良さを感じさせる、和やかな雰囲気の地元公立小学校に入学しました。失業給付を不正受給していた無職お受験ママJ子の子は、遠方の私立小学校に合格しました。保育所の同級生5名は、近隣在住とはいっても異なる地域から通っていたため、全員別々の小学校に進みました。保育所と縁が切れてほっとしました。
息子は、放課後に学童保育に移動することと、帰宅後一人で1時間程度留守番することにも、すぐに慣れました。
会社から半ば業務命令で、人事部全員、キャリアコンサルタント養成講座を受講するよう言われました。受講費用は会社持ちでしたが、土曜日を連続でまるまる6日つぶさねばなりません。息子の小学校で初めての運動会もあって躊躇しましたが、運動会当日の午後を半日欠席し、通学講座の出席要件をどうにかクリアしました。講義の中には精神的な病気に関する科目もあり、この学習を通じて、昨年秋の自分にはどういう対処が必要だったのかを知りました。
7月のキャリアコンサルタント検定試験に無事、合格しました。その後、法学検定3級、ビジネス実務法務検定2級も取得しました。
ところで、自らの心の治癒のためにはS子との決着をつけなければなりません。ある母親から「あの人は、自分だけ利口で他は全員バカ、という考え方をしている」と聞き、このまま許してはならないと決意しました。
保育士を交えて9月に喫茶店で面談を持つことにしました。それに先立ち、S子には、これまでの行動をまとめたワークシートを送りつけて回答させました。こちらはS子に対して何の落ち度も非もなく、S子側もうらみがあったわけではないことを、予め明確化させておきました。
至近距離で対面すると不愉快さがこみ上げ、動悸が早まりましたが、今回は攻撃のためなので耐えられました。厳しく追及するうちに、S子は「自分の言い方が不適切だったばかりに、真意が伝わらず、残念」という認識に終始していることが判明しました。
また、昨秋の発言のように、S子は相手のことを「アナタ」と呼ぶ癖があります。日常生活で普通の人はあまり使わない単語ですし、一般的に年長者には用いません(私の方が数年上)。特にS子の場合、その言い方自体、相手を見下している雰囲気があっていやでした。面談の前に「絶対に『アナタ』と呼んではならない」と釘を刺しておきました。それでもぽろりと出ることがあり、テーブルを叩いて「アナタを使うな!」と怒鳴りつけました。
「謝罪要求の電話でなぜ謝らなかった」と責めると「直接会って説明することで、怒りが解けると信じていた」などと言います。「被害者が謝れって言ってるんだよ!どうしてお前の考えを優先させるんだ!お前の精神構造はおかしい !」と、完膚なきまでに叩きのめしました。
S子は注文したアイスカフェオレに最後まで手をつけませんでした。
この1年、息子にはすべてを話し、「ママはS子を見ると普通でいられないので、運動会や卒園式には行かない」と率直に伝えてきました。泣いているところを見られたこともあります。息子は事実をきちんと理解し、受け止めました。そして、家族でこの日の成果を喜びました。
11月に実施された法学検定2級試験に、「法科大学院適性試験模擬試験」が無料でついていたため、おもしろがって受験しました。検定自体は不合格でしたが、その模擬試験で3562人中161番という成績がとれて驚きました。